PARTNER'S VOICE
パートナーからの声
新しいことにチャレンジするときに、「できない理由」ではなく「どうすればできるか」を考える姿勢が組織全体に浸透しています。
「恒電社のみなさんは、新しいことにチャレンジする意欲が非常に高いことが強みだと感じています。」
そう語るのは、株式会社リノパートナーズの代表取締役 細木聡子氏。
目まぐるしく変化する「VUCA」時代において、技術系企業のならではのダイバーシティ&インクルージョンを推進し、人材育成の視点から成長し続ける組織を創る経営コンサルティングを行っている。
2023年から、パートナーとして恒電社の人材育成にも参画している細木氏に、恒電社の特徴や変化、未来についても話を聞いた。
「技術系企業こそ D&I を行う必要がある。」
パートナーシップの始まり
―――リノパートナーズ様の事業内容を教えてください。
私たちは、技術系企業に特化してダイバーシティ&インクルージョンの実現をサポートするコンサルティング会社です。
技術系企業とは、製造業やIT、建設業など、技術力を活用して世の中に価値を提供してくださっている企業を示しています。多様な人材の特性を活かし、イノベーションを起こせる組織づくりを支援しています。
―――事業を開始された経緯や、ご自身のキャリアについても伺ってよろしいですか?
私は大学卒業後、NTTにシステムエンジニア(SE)として勤めていました。
SEというと、当時はまだまだ男性の職種という認識が一般的で、様々な面で女性がやりがいを持って、力を発揮していくことが難しかったんです。
しかし、周りのサポートによって、マイノリティーであった私も力を発揮できたとき、チーム全体のパフォーマンスが飛躍的に向上した成功経験を積むことも出来ました。
時を経て、あらゆる業界で、女性の働く環境は改善されてきましたが、技術系企業においては、まだまだ男性視点で運営されがちな部分があると感じています。
もちろん女性に限らず、マイノリティーの人たちが力を発揮することがイノベーションを起こすきっかけになる。そう考える私は、VUCAの時代、さらには経済的にも厳しい状況にある現代の日本において、技術系企業こそが先頭切ってイノベーションを起こすことが、日本全体の成長にとって非常に重要だと考えています。
なぜなら、現在は全ての産業が生産性や革新性の向上を技術に委ねているからです。
「技術系企業こそD&Iを行う必要がある。」
その強い想いから、現在は技術系企業を対象にこれまでの経験も元にコンサルティングを行っております。
―――恒電社とのパートナーシップを結んだきっかけは何だったのでしょうか。
弊社がパートナーを務める大宮アルディージャの「アルディージャビジネスクラブ(ABC)」の幹事企業として活動する中で、恒電社の代表取締役である恒石さんと出会いました。
ABCの会合で、弊社のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みについて具体的にお話ししたところ、恒石さんが興味を持ってくださいました。その後、恒石さんと経営企画室の陣汰さんから、弊社の取り組みについてさらに詳しく聞きたいとのご連絡をいただき、三者で打ち合わせを行いました。
恒電社の現状の課題や人材育成に関する情報交換を行う中で、弊社の経験が恒電社の課題解決に活かせると感じました。恒石さんからも、まずは半年間かけて課題を深掘りし、施策を提案してほしいとのご依頼をいただきました。
弊社としてもしっかりと成果を出せる自信があったため、この提案を受諾し、パートナーシップを結ぶに至りました。
恒電社との関わり
恒電社への影響
―――これまで恒電社にはどのような支援をしてきましたか?
始めの半年は、恒電社の課題を深堀りするために、トップマネジメント層へのアプローチから始めました。
経営層として必要な考え方や中小企業診断士としての知見を織り交ぜながら、個別にヒアリングを実施しました。
ヒアリングでは、マネジメントに関する考え方だけでなく、自身のNTT時代の経験 ― 例えば、管理職昇格試験に落ちた経験から学んだ教訓や、その後の心境の変化などを、相手の反応を見ながら臨機応変に伝えました。
半年間の関わりの中で、恒電社の社員の意識や行動に変化が見られ、弊社の取り組みが成果につながっていると実感したため、さらに深く関わり、恒電社の成長を長期的にサポートしていきたいと考えるに至りました。
―――細木さんが関わる前と後で、恒電社はどのように変化しましたか?
トップマネジメント層の視座が高まり、部下の育成や組織全体の成長を意識するようになったと感じています。
また、ミドルマネジメント層を対象にした「コンセプチュアルスキル」を養成する研修では、グループワークやケーススタディを多く取り入れ、実践的なスキルを身につけてもらえるよう工夫しています。
コンセプチュアルスキル
知識や情報など複雑な事象を概念化し、抽象的な考えや物事の本質を理解するためのスキル
自分自身の行動を変えることで組織に良い影響を与えられることに気づいてもらえたと思っていますし、その変化が組織全体に波及し、チームで協力して成果を出そうとする雰囲気が生まれています
会議でも建設的な議論が増え、部署間の連携も円滑になってきたと聞いています。
恒電社の強みと伸びしろ
―――細木さんが感じる、恒電社のメンバーに共通する強みは何でしょうか?
恒電社のみなさんは、新しいことにチャレンジする意欲が非常に高いことが強みだと感じています。
新しい技術や手法の導入に際して、「できない理由」ではなく「どうすればできるか」を考える姿勢が組織全体に浸透しています。
また、社員同士のコミュニケーションが活発で、困っている同僚がいれば自発的に助け合う文化があるのも特徴と言えますね。
プロジェクトでも、メンバー全員で知恵を出し合い、より良い成果を目指そうとする姿勢が見られます。
―――逆に、これからの「伸びしろ」だと感じるポイントは何でしょうか?
業務を体系化していく、仕組み化していくことではないでしょうか。
これまでは、良い意味で皆さんの勢いで成長されてきた会社だと思います。これから先も、その勢いは大切にしながら、スキルのある人だけでなく全員が同じクオリティの成果を出せる状態が理想的です。
そのためにも場合によってはスピードを緩めて、しっかりと考えて、物事を整理してから進めていくことも必要になるかもしれません。
社内にいろんなタイプの人がいて、全員が自分の特性を強みとして発揮できる会社は、持続可能性の観点からも強いと言えると思います。
恒電社の雰囲気
―――会社全体としてのチームの雰囲気はどうでしょうか?
恒電社は、アットホームで社員同士の結束力が強い会社です。
困ったときには誰もが快く助け合える関係性が築けていますし、上下関係に捉われない自由な雰囲気の中で、活発に意見交換が行われているのも特徴ですね。
恒電社に合う人材像
―――どんな人が恒電社に合うと思いますか?また、どんな人が加わるとさらに良くなると思いますか?
恒電社に合うのは、自分の特性を強みとして活かしながら、新しい領域にもチャレンジしていきたいと思える人ですかね。例えば、エンジニアとしてのスキルを土台としつつ、営業やマーケティングにも興味を持って取り組める、柔軟性のある人材が求められていると思います。
また、個人の成長とチームの成果を同じくらい大切にできる方も合うのではないでしょうか。
専門性を追求するだけでなく、チームメンバーの力を引き出し、みんなで成長していくことにやりがいを感じたり、ワクワクしたりする方は、きっと活躍できるはずです。
―――逆に、恒電社には合わないと思う人の特徴はありますか?
会社の現状に不満を抱くだけで、自ら改善しようとしない人は合わないかもしれません。
恒電社はまだ発展途上の組織です。業務の非効率な部分や組織の改善点を見つけた際に、上司に提案したり自分でプロジェクトを立ち上げたりと、自発的に動ける人でないと働きがいはなかなか持てないと思います。
受け身の姿勢では、このスピード感についていくのは少し難しい部分があると思います。
今後
―――これからパートナーとして、恒電社にどのような変化を加えていきたいですか?
恒電社がミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を達成するために、恒電社の「人」の成長を促していきたいです。
そして、その方たちが自分の手でMVVを早く達成し、次の目標に向かってまた成長していけるようにサポートしていきたいと考えています。
会社は必ず何らかの課題を抱えていますし、成長には際限がないと思っています。どんなに凄い人でも「ここまで成長出来たら良い」なんてことはありません。
私自身も日々勉強して、当事者として挑んでおりますので、恒電社と二人三脚で一緒に成長していきたいと思っています。
―――細木さん、本日はありがとうございました!
インタビュー・撮影・執筆